文太さんが受けた治療法は、脚の動脈から患部に直接、抗がん剤を注入する動注化学療法を3クール。一般の放射線照射が23回。最後の仕上げの陽子線照射が11回。3カ月の入院で行って、膀胱を温存し、晩年まで元気にいられる体に回復したのです。これまで抗がん剤は使うべきではないと書いてきましたが、使い方とタイミングを考えれば十分効果があります。
陽子線は高額な治療法ですが、現在は一般の放射線でも精度が上がっています。皆さん、膀胱は温存できる可能性があって、治療法は選択できるということを肝に銘じてください。それが、今は亡き文太さんのメッセージです。
Dr.中川のみんなで越えるがんの壁