漢方達人をめざせ!

子供の不登校に…

 まずは、S男さんと息子さん両方に補中益気湯、香蘇散、苓桂朮甘湯といった気を補う目的の漢方薬を勧めました。これらは、食欲がなく、心身が弱っている時に使う漢方薬です。

 あれから1カ月。息子さんと一緒にS男さんがいらっしゃいましたが、顔色は非常に良好。不登校など気にせず、楽しい食事を心掛け、日々過ごすことにしたのだとか。

「すると、息子がポツリと言ったんです。“夏休みで朝寝坊していたら、朝起きられなくなって、遅刻は怒られるからと、学校を休むようになったんだ”って」

 早寝を心掛ける生活を今、実践中とのこと。

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久保田佳代

久保田佳代

父は乳児院院長、母は薬剤師、長女は歯科医、次女は眼科専門医という医療一家に産まれたが、昨今の臓器医療である西洋医学とは違い、人に向き合い、カラダとココロの両面から治療が行える漢方を志し20余年経つ。昭和薬科大学卒業、老舗漢方薬局を経て、「氣生薬局」開局。サプリメントアドバイザー、漢方茶マイスター、日本プロカウンセリング協会1級など多数資格取得。「不妊症改善における実力薬局100選」に選ばれている。