独白 愉快な“病人”たち

漫才師 内海桂子さん(93) 乳がん

内海桂子さん(C)日刊ゲンダイ

 気になったので病院に行くと「はい、乳がんです!」って。でも、うちはがん家系でもないし、“死に病”だとか落ち込むことはなかったわね。痛いグリグリさえ取ってくれればいいと。相方の好江さんもがんだったけど、詳しいことは聞かされていなかったから、がんと言われてもピンとこなかった。

 幸い、リンパに転移がなく手術も4時間で終わり、4日で退院できました。“裕ちゃん”みたいないい男に抱きしめられてがんが見つかるなんてうれしいじゃないですか。

 おまけに乳がん手術の5日前、公演の合間にトイレに行ったら、水にぬれた床に足を取られて滑ってしまい、力士のまた割り状態になって右足の股関節が折れちゃった。でも、途中で舞台を降りるわけにはいかないから、出番になると舞台を暗転させ、車いすで運んでもらい、何事もなかったように夜の部も務めました。4日後、予定していた乳がん手術は受けましたが、結局、股関節の骨折は何もせず自然治癒ですよ。

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