Dr.中川のみんなで越えるがんの壁

【中村紘子さんのケース】 大腸がん メタボな食生活が引き金に

 体調が思わしくないのでしょうか。ピアニスト・中村紘子さん(71)が大腸がんのため療養しています。休養は当初、11月いっぱいで、12月5日にサントリーホールで公演される予定でしたが、「演奏活動中止期間を来年3月末まで延長する」と発表したのです。

 これまでの報道によると、大腸がんと診断されたのは昨年2月。腸閉塞で腹腔鏡治療を受けたところ、大腸がんとポリープが見つかったといわれています。そのときの病期はステージ2。それが事実なら、日本では手術が標準治療です。

 ところが、中村さんが選択されたのは抗がん剤治療。免疫療法や漢方療法、食事療法なども組み合わせていたようです。2泊3日の入院治療を4回受け、脱毛や吐き気などの副作用に苦しみながらも、ご主人の庄司薫さんのサポートを受けて、「ピアノを弾きたい」という一心でつらい治療を乗り越えていたことが週刊誌で語られました。

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中川恵一

1960年生まれ。東大医学部医学科卒業。同院緩和ケア診療部長を兼務。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。