やり方は複数あるが、喉の力を鍛えるには、上向きに寝転がり首だけを持ち上げ、首の前の筋肉を収縮させる。
舌の力は、柔らかい歯ブラシなどを舌に押し付け、歯ブラシは下方向に、舌は上方向に力を入れる。
「タイミング」は、「息を吸う→唾液をのみ込む→息を吐く」という健常者なら当たり前にできている動作を一つ一つ意識してやり、体に覚えこませる。
「食事の指導では、タイミングが合わずにのみ込めない人は、食事にとろみをつける。チャーハンのようなパラパラした食事がのみ込めない人はあんかけにするなど、『どうすれば食べられるか』を考えた個々に応じた提案を具体的にします」
■「年を取って食欲がない」も危険
嚥下機能が20%しかなければ、その20%をフルに生かして口から食べる。100%の力は取り戻せなくても、口から食べることで食事の楽しみを味わえる。それが大事だと、菊谷院長は言う。