徹底解説 乳がんのなぜ?

若年性乳がん 家族性腫瘍なら5割の確率で子どもも発症

姉の麻耶さん(左)も心配…(C)日刊ゲンダイ

 海老蔵さんが会見で語っていたように、抗がん剤は万人に効くものではなく、ある方に効いても、別の方には効かないことがあるのです。

 乳がんは、女性の12人に1人が発症。女性がもっともなりやすいがんですが、早期発見すれば治癒率が高いがんでもあります。マンモグラフィー検査やエコー検査を定期的に受けるのが第一ですが、患者さんの56%は自分で見つけたという報告も。乳房から脇の下にかけてのセルフチェックは欠かせません。

■遺伝子検査でチェックを! 

 もうひとつは、遺伝子検査。どんながんであれ近縁者に若年性腫瘍を発症した方がいる家系の人は一度専門医に相談の上、若いうちから定期的に検査を受けておくのが無難でしょう。

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中川恵一

中川恵一

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。