100人規模の会社なら5人が患者 「大人のADHD」の症状とは

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 患者数は成人の3~5%で、うつ病と同等かそれ以上。100人規模の会社なら3~5人はいる計算なので、想像以上に身近な病気だ。

 大人と子供では、特徴的な症状が多少違う。

「多動傾向は成長の過程でコントロールできるようになるため、大人では目立ちにくい。一方、不注意は継続します」

 Aさん(26)は、有名国立大卒業後、大手メーカーに就職した。配属された総務課で、重要な書類を置き忘れたり、約束をすっぽかすなど普通では考えられないミスを頻発。悩んだ末、書籍で知ったADHDを疑い、岩波院長の外来を受診した。

■発見のカギは小中学生の成績表

 デザイナーのBさん(28)は、会社員時代は「変人」と称されるも、独創的な発想でそれなりに受け入れられていた。ところが独立後、取引先との交渉や金銭のやりとりでトラブルを連発し、「デザインはいいが、仕事は一緒にしたくない」と言われるようになった。Aさんと同じく自ら調べ、岩波院長の治療を受けるようになった。

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