寝苦しい真夏の夜をスッキリ乗り切る

睡眠中の汗の乾燥が「眠りの質」のカギを握る

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 寝苦しい夏の夜でも睡眠の質を確保するには、「睡眠中の汗の乾燥」がカギになります。睡眠中には、コップ1杯程度の汗をかきます。体の内部の温度である深部体温を下げるためです。

 そもそも質の高い睡眠は、「深部体温が急激に下がること」によってつくられます。深部体温が下がるほど、体を回復する成長ホルモンの分泌が増えるのです。

 成人にとって成長ホルモンは「体を適正体重に保つ」という大きな役割があります。糖分や脂肪分を代謝し、昼間に過剰に飲み食いしたものを燃焼させ、翌朝に向けて元の状態に戻しているのです。

 また、夏に深く眠れなくなると体の疲れが取れないばかりか、「夏太り」になってしまう恐れもあります。そこでカギを握るのが、汗の乾燥です。

 体は、眠り始めに深部体温を下げようとして汗をかきます。ところが、日本の夏は湿度が高いので、体がいくら汗をかいても、その汗がなかなか乾燥しない。乾燥しなければ気化熱が生じないため、体は放熱できません。

1 / 2 ページ