アンナさんの説明によると、梅宮さんは6月中旬ごろに全身がかゆくなったほか、白目の部分が黄色くなる黄疸が見られたといいます。黄疸がひどく、受診を勧められたそうですが、一連の症状はこのがんの典型といえます。
胆汁の出口ががんでふさがれると、黄疸が早期から強く出やすい。黄疸はすい臓がんでも生じますが、こちらは早期に表れるとは限りません。そのため、十二指腸乳頭部がんは、すい臓がんに比べて早期に発見されやすいのです。強い黄疸だと、かゆみを伴いやすいのも特徴です。
■すい臓がんより経過良好
梅宮さんのように早期発見なら、治療は手術が第一。その方法はすい臓がんと同じで、すい臓の右半分と十二指腸をすべて切除する「すい頭十二指腸切除」になり、胆のうや胃も手術対象になる大掛かりなもの。あらゆる外科手術の中でも大規模で、ご家族が事前に大手術になるとの説明を受けたのはそのためです。
Dr.中川のみんなで越えるがんの壁