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競合薬登場でかえって従来薬が値上がり 珍現象の理由は?

急性アレルギー治療薬「エピペン」/(C)AP

 以前、急性アレルギー治療薬「エピペン」が9年間で5倍以上に値上がりし、大きな問題になっていることをお伝えしました。来年、そのエピペンの唯一の競合薬「アウヴィキュー(Auvi-Q)」がついに発売されることになり、話題になっています。

 エピペンと同じく太ももに自分で注射するタイプですが、エピペンのようにシリンダー型ではなく、手のひらサイズでポケットなどにすっぽり収まる長方形の箱に入っています。外側のケースを外すと、即座に音声が流れて使い方を教えてくれるので、緊急時にもスピーディーに対応しやすい。実際にアレルギーを持つ双子の兄弟が開発者であることも注目されています。

 そんな“ライバル”の登場によって、エピペンの価格も下がるのでは?と期待する声も出ていますが、喜ぶのはまだ早いという専門家も少なくありません。なぜなら、実はアウヴィキューは2013年に一度お目見えして人気を集めたものの、「正確な薬の量が注射されない恐れがある」との欠陥が見つかり、去年から販売が停止されています。問題はその値段で、発売当初の定価がすでにエピペンより1割ほど高く、逆にエピペンの価格を押し上げる原因になったとまでいわれているのです。

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