どんなにピンピンな人でも、コロリに至るまでの間には、必ず不健康になるゾーンがあります。年をとると、がん、心血管疾患、脳卒中という3大成人病、糖尿病などの生活習慣病が、そのゾーンに該当する場合が多いといえます。加齢とともにまずはそうしたゾーンに入り、次に何らかの症状が表れるというゾーンに進みます。さらに今度は治療がうまくいかない、もしくは病気がコントロールできずに手が付けられないゾーンに突入し、最終的には命を落とすというルートがほとんどなのです。
つまり、「ピンピンコロリ」というルートそのものが非常に狭く、ほとんどありえないといっていいでしょう。医学のエビデンスからいっても、ピンピンはコロリとは逝きません。もちろん、年をとってもピンピン暮らすことができるのはとても望ましいことですが、ピンピンからコロリを目指すというのは現実的ではないということです。
天皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」