命を脅かすことも…間違いだらけの「心不全治療」

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 ブリッジは、いわば「治療の過程」なので、患者の状態に応じて適切なタイミングで治療を切り替えていかなくてはならない。しかし、患者や家族はもちろん、医師も認識していないケースが少なくないのだ。具体的に挙げよう。

■薬物治療は短期で「薬」も、長期は「毒」に

(1)強心薬の慢性投与は予後を悪くする

 難治性心不全に対し、強心薬は一定の効果をもたらす。しかし、短期投与という条件がある。

「慢性投与が予後を悪くすることは研究で明らかです。静注強心薬の慢性投与では、1年以内に9割が死亡または補助人工心臓が必要との結果が出ています」

(2)心原性ショックがあればPCPS

 難治性心不全の中でも、補助人工心臓の必要性が緊急な場合と、そうでない場合がある。

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