作業療法士が徹底解説 快眠法のウソとホント<後編>

心行くまでぐっすり眠りたい(C)日刊ゲンダイ

「枕は、あおむけに真っすぐ寝たときに、あごが上に行くでもなく下に行くでもなく、真っすぐ前を向けるものがおすすめです」

⑨ベッドの中でスマホを見てはいけない…○

 スマホから発せられるブルーライトがメラトニンを抑制するといわれるが、スマホからはそこまでの量のブルーライトは出ないという。理由は他にある。

「人間の視覚には『能動的視覚』と『受動的視覚』の2種類があります。読書などで自分から視線を向ける場合は能動的視覚、テレビやスマホなどの刺激に対して視線を向ける場合は受動的視覚です。動物は、敵を発見するために受動的視覚を使っています。脳が覚醒してしまうため、眠れなくなったり、睡眠の質が下がったりしてしまうのです」

⑩アイマスク、耳栓の装着で寝つきがよくなる…×

 明るい場所で寝る機会が多い場合、網膜に光が当たるのを防いでメラトニンの抑制を防ぐアイマスクは理にかなっている。耳栓も、パートナーのいびきなど睡眠中に音がうるさくて覚醒してしまうケースでは効果的だ。

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