退院後も、有酸素運動を続けることが再発予防につながります。そのため、中にはスポーツジムに通っている患者さんもいらっしゃいます。
ただ、注意しなければならないのが、「心臓に負荷をかけ過ぎない」ということです。負荷をかけ過ぎない=適度な運動というのは、「心拍数が130を超えない」程度が目安です。この数値は、最大負荷のひとつ手前に当たる「亜最大運動負荷」と呼ばれています。手術を受けてからまだ間もないのに、亜最大負荷を超えるような運動をして痛みがぶり返し、病院に逆戻りしたケースもありますから、慎重さが必要です。
とはいえ、運動している最中に、自分で「心拍数が130を超えた」と判断することは難しいといえます。ですから、しっかりと心拍数をモニターしながら体を動かすようにしてください。心拍数は血圧計で計測すればわかります。スポーツジムなら、大抵は血圧計が設置されているはずです。ある程度、体を動かしたら血圧計で心拍数を計測し、130を超えそうになったら休憩するのです。
天皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」