手の指や手首の関節が痛くなる「腱鞘炎(けんしょうえん)」。手をよく使う職業の人に起こりやすい。たとえば、作家、漫画家、演奏者をはじめ、パソコンのキーボード操作が多い人、家事をする主婦や飲食業の人、保育士や介助者など。テレビゲームでも、やり過ぎれば発症する。
腱鞘炎は痛む場所によって「ばね指」と「ドケルバン病」がある。山田記念病院・整形外科(東京都墨田区)の長谷川伸医師が言う。
「ばね指は、手の指の手のひら側に起こります。最初は指を動かしたときの違和感やこわばりで発症しますが、次第に第2関節を曲げたり伸ばしたりすると、ひっかかるようになって痛みを生じます。親指や中指に起こることが多い」
ドケルバン病は、親指の使い過ぎによって親指の甲側の手首に起こる。親指を手のひらの内側に入れて握りこぶしをつくり、手首を小指側に曲げると痛みが出るのが特徴だ。どうして痛みが出るのか。
受診までの「応急処置」