なぜ広まらない? 手で腰痛を治す「AKA-博田法」のいま

腰痛はつらい…(C)日刊ゲンダイ

「この治療法の効果は、『医師が患者に触ることによるプラセボ効果で気分的な問題ではないか』と言う人もいますが、施術後に足上げなど運動機能が回復しているので、関節機能が改善しているのは間違いありません」

 しかし、治療法が広まらない最大の理由はAKA-博田法を正式に標榜できるのは、「日本AKA博田法医学会」が正式に認定した医師らに限られていることだ。

「合格のハードルがとにかく高いのです。過去6年間で90人以上が受験し、合格者はわずか5人。徒手療法は公的保険の対象でないため、苦労して技術を習得しても金銭的メリットはない。ならば、初めからやらないか、途中でやめてしまう医師も多いのです」

 かつては医者以外にも治療法を学ぶ機会を設け、研修を受けてもらったこともあったが、認可も受けていないのに勝手に「AKA-博田療法」の看板を掲げる人が続出。受験資格は今、医師と理学療法士、作業療法士のみになった。

 岡田院長は日本整形外科学会認定専門医として長年、治療に携わってきた腰痛治療のプロ。そのプロが最後にたどり着いた腰痛治療がこの治療法だという。肉体的にも金銭的にも“痛みの少ない”こんな治療法があることは、知っておいた方がいい。

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