近視が世界中で猛烈増加中 進行を防ぐ唯一の生活法とは

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「問題は強度近視がさらに進み、一部が病的近視となり、最終的に失明してしまう人が少なくないことです。日本の失明原因の第5位(約7・8%)は強度近視によるもので、この割合は年々上がっています」

 16年度の文科省の調査によると、国内の子供の近視率(裸眼視力1・0未満)は、小学生が約31%、中学生が約55%、高校生が約66%と年々増加傾向にある。

■裸眼のメリットは計り知れない

 なぜ子供の近視が増加しているのか。大人になっても進行の止まらない人が増えているのか。その問いを解くカギは、近視のエビデンスの中でも唯一、確実とされている「外で遊ぶと近視になりにくい」というものだ。10年ほど前から言われ始めた説で、勉強や読書などよりも明確に近視との相関が認められているという。

「そこで目を付けたのは、現代社会で失われていた『ある特定の波長の光』の影響です。太陽光に豊富に含まれ、可視光で最も波長の短い紫色の光(波長360~400ナノメートル)なので、私たちは『バイオレットライト』と呼んでいます。動物実験などの基礎研究と臨床研究の両面から検証した結果、この光が近視進行抑制に関与していることが分かってきました」

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