近視が世界中で猛烈増加中 進行を防ぐ唯一の生活法とは

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 近視のメカニズムのひとつは、「眼軸長」が伸びることで起こる。

 眼軸長とは目の長さ(奥行き)で、生まれたときは17ミリ程度だが、大人になると平均24ミリまで伸びる。伸びること自体は正常なプロセスだが、眼軸長が成長し過ぎてしまうと矯正が必要なレベルの近視になってしまう。つまり、子供の頃にバイオレットライトを浴びないと、眼軸長が伸び過ぎてしまう環境因子になるわけだ。

 ところが、現代社会では子供の外遊びが減少。加えて、紫外線の悪影響が強調されてバイオレットライトまで遮断してしまうUVカット仕様のメガネやコンタクトレンズ、窓ガラスが多い。しかも屋内の蛍光灯やLEDライトにはバイオレットライトは含まれていない。

 では、子供の近視予防として、どのような生活を心がけるべきなのか。

「いまのところ唯一、確かとされている予防法は『外遊び』です。私たちは1日2時間程度を勧めています。バイオレットライトの多い時間帯は、午前10時から午後4時くらい。外遊びといっても直射日光に当たる必要はありません。むしろ、日差しの強いいまの時季は、過ごしやすい日陰で帽子をかぶって遊ぶ方がいいでしょう」

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