「自覚症状が出てくるのは前増殖糖尿病網膜症の段階で、視力の低下、かすみ目、夜間に光のかさが見える、視野が狭くなるなどを感じるようになります。ただ、自覚症状は大抵、片目にだけ表れるため、異変に気付くのは遅くなりがちです」
やたらとのどが渇く、体がだるいなどの症状に加えて、夜間や地下鉄などで物が見えにくくなったという人は注意が必要だ。
「メガネをずらして角度を変えたがよく見えない、左右の目で見た時に文字の大きさが違う、視野全体だけでなく一部分だけがすりガラス越しに眺めているようにぼんやりして見える、サッと目の前に黒いカーテンが下りたようになるといった症状が出る場合は、より症状が進行した状態です」
春の健康診断で問題なし、と言われても数カ月で病状が進むこともある。
夏は血液が濃くなり、毛細血管が詰まりやすい季節でもある。気になる人は眼科で診てもらうことだ。