実は20年ほど前に一度、同様の臨床試験がJCOGで試みられたが、治療中に亡くなる人がいたために中止。しかし抗がん剤と放射線が当時よりはるかに進化し、外科医の腕も上がったことから、国立がん研究センターの研究を経て、今回の臨床試験開始に至った。
■手術不適応の一部に手術適応
「肺がんで亡くなる人は年間約7万2000人。1%でも生存率が上がる意味はとても大きい」
■最低限の切除で肺の機能を温存
肺がんは、たばことの関連が非常に大きいがんだ。肺がんにはいくつかのタイプがあるが、そのうちたばこで特にリスクが上がるのが扁平上皮がんで、「肺がん=喫煙男性に多い」といわれてきた。
ところが近年国内では、従来のなりやすい群(喫煙男性)とは違う肺がんが増えている。非喫煙者で若い女性の肺がんだ。