冬は「新型栄養失調」に注意 中高年の正しい食事法とは

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「とくに重要なのは肉です。肉は良質のタンパク質と、すぐにエネルギーに転換できる飽和脂肪酸が同時に取れる優良な食品です。体内のタンパク質組織は10万種類にもおよび、これらのタンパク質は20種類のアミノ酸が結合しています。このうち9種類が必須アミノ酸で、体内では合成できません。肉はそれらをすべて取れる利点もあります」

「畑の肉」と呼ばれる大豆でさえ、必須アミノ酸は肉ほど整っておらず、タンパク質利用効率は肉に劣るという。その結果、肉食は、糖尿病、抑うつ症状・認知症、心筋梗塞、脳卒中、貧血、圧迫骨折、脊柱管狭窄症、熱中症などのリスクを下げてくれるという。

 しかし、肉食はコレステロール値を上げ、不健康なのではないか?

「国内外の研究で、血液中のコレステロール値を下げると心臓病の死亡率が下がると報告されています。しかし、がん、自殺、事故死は増えて総死亡リスクは高くなるとの報告もある。そもそも人間は病気だけで死ぬわけではありません。老化予防を無視し、一部の病気予防にだけ着目し毎日の食事を考えるのはとてもリスクが高いことです」

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