風邪だと思っていたら重大病 注意点を呼吸器専門医が解説

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 要注意なのは夜間の咳だ。

「喘息、咳喘息は、夜間に咳がひどくなります。そしてもうひとつ、心不全も夜間の咳として症状が出る。横になることで水分が肺にたまりやすくなり、それが咳となって表れるのです」

 高齢者以外の患者では、「咳が止まりません」という場合、大半が喘息か咳喘息だという。喘息は小児の時に発症するイメージが強いが、実際は、成人以降に初めて発症する患者が多い。風邪から移行して喘息に至ることもある。

「喘息と咳喘息の違いは、ヒューヒューゼーゼーの喘鳴があるかないか。ある方が喘息です。どちらも治療は吸入ステロイド剤などで、様子を見て治療の継続を考えます」

 心不全が疑われる場合は、循環器の医師へ紹介し、適切な治療が開始される。

 日中も含めて咳が続くようなら、肺炎、結核、肺がんの疑いも否定できない。結核はいまだ毎年死者も出ており、過去の病気ではない。

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