末期がんからの生還者たち

肺がん<3>「主人は“なぜだ!”と叫び、憤慨していました」

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「主人は“俺は15歳のときから60年間、毎日、平均1箱20本のたばこを吸ってきた。なのになぜ俺が先に肺がんにならない!”と叫んでいました」

■病気の知識は何もなかった

 夫は翌日から、たばこを吸うときはジャンパーを羽織って外に出るようになったという。

 橋本さんは今年の正月が明けると、総合病院からの紹介状を持って「国立がん研究センター」(東京・築地)を訪ねた。

 担当医から今後の治療方針について次のように説明される。

「がんは、もう外科的治療が難しいほどに進行しております。最初、抗がん剤治療を行い、その後、放射線療法という併用治療を行っていきましょう」

 1月初旬から3週間入院し、抗がん剤治療を受けた。

 入院前、近所に住むがん治療経験者に会っていろいろなアドバイスを受けた。

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