深刻な感染症を媒介 豪雨の後は「蚊」の大量発生に要注意

蚊を侮ってはいけない(C)PIXTA

「私の感覚では水害が発生して以降、蚊が多く発生する可能性があります。日本には125種類の蚊がおり、そのうち水害後に多く発生するのはアカイエカ、コガタアカイエカ、ヒトスジシマカ、オオクロヤブカなどです」

 アカイエカは側溝やエサの多い水たまりなどに卵を産み、ヒトスジシマカ、オオクロヤブカなどは空き缶や墓地の花立てなどに多い。コガタアカイエカは水田など広い水たまりに繁殖する。

「野生の蚊の寿命は10日ほど。水害直後は幼虫も流されるため目立ちませんが、その後、水たまりに卵を産み、その次の世代になると、一気に数が増える。水害後20日以上経つと、その数が増える可能性があるということです」

■とりわけ警戒すべきは日本脳炎

“羽音はうるさいし、刺されるとかゆいが、蚊くらい大したことはない”と思いがちだが、侮ってはいけない。

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