リスクを下げる働きも「お酒」と「脳卒中」の不思議な関係

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 ちなみにアルコール20グラム程度とはビール・発泡酒の中ビン1本、酎ハイコップ1杯もしくは350ミリリットル缶半分、日本酒1合、ウイスキーダブル1杯、グラスワイン1杯弱となる。

「“たったこれだけ?”と思う人もいるかもしれませんが、これは1日の量。週換算では約150グラムまで飲めるのですから、決して少ない量ではないはずです」

 また、週に1、2日はお酒を飲まない休肝日を設けることも大切だ。毎日お酒を飲み続ける人は休肝日のある人に比べて死亡リスクが1.8倍高いという研究もある。

「お酒は食欲を増進するのでおつまみの食べ過ぎにも気を使う必要があります。よくつまみに含まれる塩分が脳卒中の原因である高血圧を引き起こすといわれますが、お酒自体がその原因となる可能性があることも理解しておく必要があります。習慣飲酒が原因の高血圧は高血圧全体の35%ぐらいともいわれています。肥満に伴うものが15%程度といわれているので、いかに多いかがわかるはずです」

 楽しいお酒が悲劇にならないよう、まずは適量、休肝日に気をつけることだ。

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