この研究は、65~85歳の高齢者138人を対象に、インフルエンザワクチン接種の2週間前と接種後4週間にわたり被験者の心理状況や行動を調査し、ワクチン接種後の抗体量との関連を検討したものです。
解析の結果、ポジティブな気分と、抗体の上昇度に統計学的にも意味のある関連性が認められました。特にワクチン接種当日におけるポジティブな気分と抗体の上昇度には強い関連が認められています。他方で、睡眠や栄養状態、身体活動量と抗体の上昇度に関連性は認められませんでした。
注射をウキウキ気分で受けるというのも難しいかもしれませんが、少しでも前向きな気持ちでワクチン接種を受けることで、より免疫力が高まるかもしれません。
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