萩原健一さんは闘病8年 GISTではどんな治療が行われるのか

萩原健一さんはおよそ8年の闘病生活(C)日刊ゲンダイ

「GISTの治療の基本は手術です。腫瘍が5センチ以下で限局しており、細胞分裂が活発でなく、手術で取り切ることができれば、再発リスクは低い。根治も期待できます。一方で、最初の手術で腫瘍を取り切れない、転移がある、腫瘍が大きい、細胞分裂が活発な場合、再発のリスクが高くなります」

 ある統計では、2センチ満の再発率は1%だが、10センチを超えると再発率70%以上。また、再発ケースの多くが3年以内だ。

「再発や手術が不適応な例では、分子標的薬イマチニブ(商品名グリベック)の治療になり、8割くらいは5年以上効果が見られます。しかし、やがて耐性ができ、細胞の再増殖が始まると、スニチニブ(商品名スーテント)に切り替え、これも効果なしと判定されれば、レゴラフェニブ(商品名スチバーガ)に切り替えます。スニチニブ、レゴラフェニブになると、最初のイマチニブに比べて増殖を抑えられる期間は短くなります」(三森教授)

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