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昔の病気を蘇らせ流行させるアンチ・ヴァクサーとは?

予防接種反対デモに参加者には妊婦も…(C)ロイター

 さらに、アメリカ国内にとどまらず、日本を含む世界各地で散発的に起きている流行の多くは、予防接種を受けない人が移動することにより広がっていく恐れがあると、警告する声もあります。

 こうした中、CNNが報道したのは、インフルエンザで幼い息子を失った親がアンチ・ヴァクサーたちに攻撃されたという驚きのニュースです。フェイスブックに「おまえの子供が死んだなんてウソ。そんな子供は、もともといなかった」「おまえが殺したんだ」「予防接種のせいで死んだのだ」などというメッセージを次々に書き込まれたということです。子供を亡くした親が予防接種を奨励しないように黙らせるのが目的だろうと推測されています。

 アンチ・ヴァクサーの団体は「非常に過激な一部の仕業」とコメントしているようですが、予防接種をめぐる論争はとどまるところを知りません。

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シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

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