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【あさりとじゃがいものタイ風炒め物】ナンプラーの風味が塩分を補う

「あさりとじゃがいものタイ風炒め物」と「ブロッコリーのにんにくサラダ」/(C)日刊ゲンダイ
旬の恵みを味わう<2>

 春は貝が旬です。身がふっくらとして、うま味が強く、栄養価も髙い。今回はあさりをメインにしました。

 味付けにはナンプラーを使います。ナンプラーは、タイ料理に欠かせない調味料で、近海の小魚を塩蔵して発酵させた上澄み液、いわゆる「魚醤」の一種です。小魚の内臓に含まれる酵素がタンパク質を分解することでアミノ酸が形成され、塩気だけでなくうま味を伴います。独特の風味が、あさりのうま味をより、引き立ててくれるのです。

 わたしはうま味を加えたいときによく、ナンプラーを使います。色の薄い物ほど上質とされ、和食との相性も良くなります。レシピに目安の分量は記してありますけど、ものによって塩分濃度が異なるため、最初は控えめに入れ、味見をしてください。ナンプラー独特の風味が、あさりのうま味をいっそう引き出すと同時に、塩分を補ってくれます。うま味を加えることが、結果として塩分を控えることにつながるのです。

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