「途中で余計なことを挟みながらも最初の記憶が残っている人は、記憶や情報を一時的に保持するワーキングメモリーが衰えていないということです」(篠原菊紀氏)
最初の言葉を思い出せなかった人も、諦める必要はない。ワーキングメモリーは鍛えられるのだ。
「最初のテストのように、3つ程度の作業を同時にこなすマルチタスクが効果的なトレーニングになります。実は会社員は、日常的にマルチタスクをこなしています。普段通り通常業務をこなしているときに、別件の進捗状況について報告するように上司に言われて、対応しようとしたタイミングで取引先から電話で問い合わせがあって……なんてことはよくあるでしょ? 会社にいるだけでワーキングメモリーは盛んに使われているのです」(篠原菊紀氏)
ただし、適当に手を抜いてやっていては、トレーニングの効果が薄い。「より早く」「より丁寧に」などと、少しでも改善して成果が上がるように工夫するといいそうだ。
100年老けない脳の作り方