人生100年時代を支える注目医療

ハーバード大も注目 「ビタミンDでがん再発予防」の可能性

一日一度は日光浴(C)日刊ゲンダイ

 ビタミンD(以下Dと略す)サプリが、がんの発生や再発を予防するか否かを検証する臨床試験が世界中で行われている。なぜなら、がん患者とがんではない患者の血液中のD濃度を比較すると、前者で明らかに低いこと、さらにがん患者の中でも、D濃度が高い方が低い場合に比べて再発率や死亡率が低いことが報告されているからだ。

 今年4月9日、米国医師会誌「JAMA」に日本で行われていた最新の研究結果が掲載された。これは東京慈恵会医科大学分子疫学研究部が国際医療福祉大病院外科と共同で8年の歳月を費やしてまとめた「Dによるがん患者の再発死亡の予防試験(研究名・AMATERASU)」だ。手術治療後の消化管(食道・胃・大腸)がんの患者を対象に、Dサプリメントを1日2000IU(50μg)内服する群とプラセボ(偽薬)群にランダムに分け、どちらの群で再発や死亡が多いか二重盲検法で検証した。

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