それによると、手術を拒否した人は、手術を受けた人に比べて死亡率は2・8倍も高かった。
「がん治療は必ずしも生存期間だけを基準にすることが正解ではありません。生活の質や、自分の価値観を重んじることも大切です。ただ、がん手術を勧められた場合、拒否すると死亡率が高まる事実を念頭に治療法を選択することが大切です」
■手術前の歯磨きで合併症リスクが3分の1に
歯磨きと手術の合併症は一見無関係に思えるが、事実は違う。口腔内の細菌の増殖が肺炎や傷口の化膿といった感染症による合併症を引き起こすことがわかっている。
切除術を予定している食道がん患者45人を手術の1週間以上前から1日5回歯磨きを行うよう指導した群としなかった群とを比較したところ、術後の肺炎は前者が9%に対して後者は32%だった。