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胃カメラ異常なし更年期でもない 女性の不調の意外な原因

梅雨から夏にかけては体調を崩しやすい(C)共同通信社

 食欲不振の前に、胃もたれ、胃痛、胸焼け、腹部膨満感、ゲップなどが慢性的に続きます。胃炎は8割がピロリ菌が原因ですが、NSAIDsという鎮痛薬の副作用で生じることも。

 たとえば、慢性的に頭痛がある人が、鎮痛薬の飲み過ぎで胃炎を起こすケースです。

 これらが疑われるときは、胃カメラで胃の状態をチェックしたり、ピロリ菌の有無を調べたりします。

 食欲不振に加えて、疲労感や無力感などが強まるのが甲状腺の異常です。その機能低下で、“活力ホルモン”というべき甲状腺ホルモンの分泌が低下すると、そんな症状が表れます。

 さらに、皮膚が乾燥することも。甲状腺の異常は女性に多く、前記の検査で胃の異常が否定されると、血液検査で甲状腺の機能を調べて、診断します。

 更年期障害の症状の表れ方によっては、食欲不振や疲労感が更年期症状と誤解されやすく、甲状腺の異常が見落とされることも。パートナーの不調は、男性にとっても要注意でしょう。

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