ポップコーンの意外な健康効果 注目は豊富な食物繊維量

(C)kevinmayer/iStock

 食物繊維の摂取は心筋梗塞死亡率とも関係していて、積極的に摂取することで死亡率が下がる。別の信頼できるコホート研究では、食物繊維の摂取で冠状動脈性心疾患発症リスクが26%低下したという結果が出た。

「食物繊維の摂取で腸内環境が整います。腸内が酸性に傾き、アルカリ性でしか生きられない腐敗物質を出す悪玉菌が生きづらくなるので、生体にとって有利な菌が増える。また、腸内が酸性になるとカルシウムやミネラルの吸収率が高まるという論文もあります」(江頭氏)

 現代人は食物繊維の摂取量が不足気味だとよく指摘されるが、ポップコーンを日常的に食べれば、それも改善できるかも。

■抗酸化物質フェルラ酸が100グラム中313ミリグラムも

 さらに注目すべきは、ポップコーンの抗酸化作用だ。体内で活性酸素が過剰に発生すると、DNAが障害され、老化、がん、動脈硬化のリスクが高まる。それを抑えるのが抗酸化物質だが、ポップコーンには抗酸化物質であるフェルラ酸が100グラム中313ミリグラム含まれている。玄米で42ミリグラムだから、かなり多い。加えてビタミンAの仲間のゼアキサンチンも含まれていて、これも抗酸化作用がある。

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