病気を近づけない体のメンテナンス

【胃】40歳を過ぎたら内視鏡検査かABC検査を受ける

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 もうひとつ、高齢化に伴い近年、胃潰瘍の原因として問題にされているのが「薬剤性潰瘍」だ。

「中高年になると腰や膝の痛みなどの症状を抱える人が増えるので、エヌセイズ(非ステロイド性抗炎症薬)を常用している人がたくさんいます。エヌセイズは胃粘膜を保護するプロスタグランジンという物質を作る酵素を阻害するのです。そのため胃潰瘍になりやすい。ピロリ菌に感染していてエヌセイズを飲んでいる人はダブルパンチで最悪です」

 エヌセイズといっても分かりにくいが、商品名でいえば「ボルタレン」「ロキソニン」「バイアスピリン」などの馴染みのある薬で、脳卒中や心筋梗塞で血液をサラサラにする低用量のアスピリン(抗凝固剤)もその一種だ。

 病院の処方薬では、相談すればプロスタグランジンを阻害しない痛み止めに変更できる。市販薬を常用している人は注意しよう。

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