「JPHC研究」とは日本人を対象に、さまざまな生活習慣とがん、2型糖尿病、脳卒中、心筋梗塞などとの関係を明らかにするための多目的コホート研究です。国立がん研究センターなどの研究チームが、全国11の保健所に在籍していた約8万8000人を16・9年(中央値)追跡調査しています。追跡期間中に1万5000人余りが亡くなりましたが、これをアブラナ科野菜摂取量により5群に分けて比較したところ、全死亡リスクは野菜の摂取量がもっとも多い群と少ない群とでは、男性で14%、女性で11%低いことがわかったのです。また、疾患別死亡リスクでは男性はがんが16%、心疾患で17%、脳血管疾患では11%それぞれ低下しました。女性は、心疾患で27%、脳血管疾患で22%の低下でした。アブラナ科野菜の摂取量が多いと死亡リスクが低くなる理由は「イソチオシアネートや抗酸化性ビタミンなどが多く含まれているから」とされています。
ドクター牧田 最強の食事術