病の克服は患者に聞け

脊柱管狭窄症<2>ゴッドハンドでも症状は改善しなかった

曽我陽三さん(提供写真)

 根治治療は手術だが、曽我さんは、手術を受ける1年半前に治療を受けていた総合病院の担当医から「今、手術をすれば
だいたい2時間で、入院は1、2週間で退院できますよ」と説明を受けていた。しかし「この病気で手術とは、骨を切るなど痛いのではないか。もし手術に失敗したら身体障害者になるかも」と、不安を抱き、手術を決断するまでの10年間、もっぱら「保存療法」に頼り、痛みに耐えてきた。

 同病気の症状は腰周辺の痛みやしびれ、病態が進行すると歩行も困難になる。

 曽我さんはマッサージ店に通い、週に2、3回、温水プールにも行き腰をほぐした。

 指圧マッサージを受けた直後は、痛みが少し軽減する。だが、しばらくすると、不愉快な痛みがまた戻ってきた。

 寝ても覚めても痛い。少し長歩きすると、激痛が走り、立ち止まって深呼吸をした。

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