進化する糖尿病治療法

運動嫌いが運動せずに活動量を増やす…グッズを使ってみる

写真はイメージ(C)PIXTA

 そこで6回に増やし、7回に増やし、今では20回スクワットをしているそうです。自己流のスクワットから始めたけれども、10回ほどできるようになってから、気になってインターネットで正しいやり方を調べたとのこと。膝が足のつま先より前に出ないようにし、また膝が内側に入らず外に向くように心掛け、それで20回やっているそうです。この男性にとってスクワットに対する認識は、あくまでも「運動」ではなく、「健康法」でもない。「楽しみ」になったからこそ、続けられているのかもしれませんね。

■一番いいのは「楽しくなって続けている」パターン

「運動」という言葉にとらわれすぎると、運動嫌いな人にはハードルが高くなるように常々感じています。だから私も「運動してください」と言うより、「体を動かす時間を増やしてください」「活動量を増やしてください」「5分でも10分でも無理なく、できる時でいいですよ」などと話すようにしています。

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坂本昌也

坂本昌也

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

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