病気を近づけない体のメンテナンス

副腎<上>精神的なストレスは副腎疲労から体調を崩しやすい

(C)日刊ゲンダイ

「ストレスの中でも短期間の精神的ストレスはあまり心配いりません。つらい仕事の期日が決まっているストレスで先が見えるからです。副腎が疲労しやすいのは、今の新型コロナウイルスの流行のような期日、ゴールが見えない精神的ストレスです。高齢者の親の介護、子供の受験、人間関係などの精神的ストレスも自分ではコントロールできないので、副腎疲労の蓄積によって体調不良を起こす人が多くいます」

 副腎疲労も軽症、中等症、重症に分けられる。軽症は一時的なストレスを抱えている人でまだ自覚症状に乏しく、時間の経過とともに解消できる場合が多い。中等症はストレスが重く、副腎が必死にコルチゾールなどのホルモンを分泌して戦っている状態。いわゆる「抵抗期」だ。

 副腎は膵臓と同じく、異変があっても自覚症状が表れにくい「無言の臓器」で、副腎疲労になっていても健康診断の血液検査ではホルモン値は正常として判定されてしまう。しかし、中等症になると疑うポイントがいくつかあるという。

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