新型コロナ後遺症の正体

新型コロナから回復した人の3割以上に呼吸器の後遺症

中国・武漢の病院で新型コロナウイルスによる肺炎の患者の対応にあたる医療従事者(新華社=共同)

 肺の後遺症は、呼吸機能検査、肺シンチグラフィ、CT画像検査などで評価できる。また、肺炎による右心不全は心臓超音波検査で簡単に診断できる。高血圧症や心臓血管病などの持病のある人は、容易に心不全や呼吸不全になりうる。老若男女を問わず、新型コロナウイルス肺炎に罹った人は、呼吸器のみでなく心臓血管も含めた精密検査を受けたうえで、ベストの治療を受けた方が良い。

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東丸貴信

東丸貴信

東京大学医学部卒。東邦大学医療センター佐倉病院臨床生理・循環器センター教授、日赤医療センター循環器科部長などを歴任。血管内治療学会理事、心臓血管内視鏡学会理事、成人病学会理事、脈管学会評議員、世界心臓病会議部会長。日本循環器学会認定専門医、日本内科学会認定・指導医、日本脈管学会専門医、心臓血管内視鏡学会専門医。

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