心臓が悪ければ安静第一は間違い 適度な運動が予後を良くする

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 次に、フレイルの程度がひどくなるほど、死亡・心不全入院の割合が上昇するが、軽度から中程度のフレイルの心不全患者で、心臓リハを行っていた患者は予後が良好だった。

「さらに収縮機能が低下した心不全、収縮機能が保たれた心不全に分けてみても、どちらも心臓リハを行った患者さんは予後が良好でした」

 つまり、収縮機能が低下しているか、保たれているかに限らず心臓リハを行うことが重要で、予後だけではなく、日常生活での息切れや歩行能力も改善するところが、薬にはない大きな特徴だ。

「心臓リハは運動療法に加え、病気を管理する上で必要な教育やカウンセリングを包括的に、医師、理学療法士、看護師、栄養士、薬剤師などの多職種で行うものです」

 薬を退院後も継続して飲まなければいけないように、心臓リハも心不全の標準的治療のひとつとして継続する必要があるという。

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