人間の体には、体温計で計測している「表面体温」の他に、内臓を含めた体の中心部の体温である「深部体温」がある。深部体温は一日のうちで上下動していて、深部体温が高くなると体が動くようになり、逆に下がれば下がるほど眠くなって睡眠も深くなる。
「体の表面の温度が上がると深部体温も上がりますが、深部体温がある程度まで上がると今度は汗をかいて放熱し、深部体温が下がります。逆に体の表面が冷えると、深部体温を上げようとします。気温が低くなる冬の睡眠は、いかに深部体温の上下動のリズムをコントロールできるかが重要になります」
まずは寝具を見直したい。最近は羽毛の掛け布団を使っている人が増えているが、冬は体に毛布を掛け、その上から羽毛布団を掛けて寝ているケースがほとんどだろう。しかし、深部体温をしっかり下げて熟睡するためには、羽毛布団の上から毛布を掛けるほうがいいという。