独白 愉快な“病人”たち

矢方美紀さん 25歳で乳がんに「世界の見え方が変わった」

矢方美紀さん(本人提供)

 案の条、術後の治療は抗がん剤と放射線になり、加えてホルモン治療をすることになりました。10年間、薬を飲み続ける治療です。抗がん剤ではほとんどの毛が抜けました。体調不良の悩みも尽きませんでした。今も3カ月に1回の検診、年に1回のエコー検査や右胸のマンモグラフィー検査もしています。

■番組を通してたくさんの出会いが

 救われたのは、25歳で乳がんになった私を知って、「治療の日々を自撮りして発信しませんか?」と提案してくださったNHKのディレクターさんがとても親身になって考えてくれたこと。一緒に悩んでいろいろ調べてくれたのです。

 そのおかげで、世の中にはいろいろな活動をしている人がいることを知りました。

 たとえば「ふくりび」(全国福祉理美容師養成協会)さんは、介護・医療とファッション・美容をつなぐような社会貢献をしていて、私はそこで自分に合うウィッグに出合うことができました。

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