本来であれば、血糖、血圧、LDL(悪玉)コレステロール・中性脂肪すべての数値を調べて、糖尿病、高血圧、脂質異常症の有無をチェックすべき。しかし、実際にそれができている人は少ないのです。
「トリプルリスクを考える会」が2018年に行った調査によれば、「血圧・血糖・血中脂質が1つ以上気になる」と答えた人は過半数を占めたのに対し(回答者1200人)、「1つ以上ケアしている」と回答した人は約32%、「3つともケアしている」と回答した人は10%しかいませんでした。
また、この調査では「一度の食事で同時に塩分・糖分・脂肪分の取りすぎをケアできるのはいくつまでですか?」という問いに対し、塩分、糖分、脂肪分のすべてをケアできる人は10%未満でした。
血糖値だけを下げても、または血圧だけ、LDLコレステロールや中性脂肪だけを下げても、動脈硬化や冠動脈疾患の対策は十分とは言えません。前述の通り、血糖値、血圧、LDLコレステロール・中性脂肪は数値が高くなる原因が共通しているので、食生活改善、運動習慣、さらに必要であれば薬物治療で、数値改善に取り組んでほしいと思います。
進化する糖尿病治療法