ビートルズの食生活から学ぶ健康

食事にも影響が なぜ、彼らはインドに魅かれていったのか

ジョージ・ハリスンだけは早くから菜食主義者だった(C)ロイター=共同

 66年のフィリピン公演直後、ジョージに誘われてメンバー全員が数日間、インドを訪問。帰国後もジョージのインド熱は一層高まり、ある時には元妻・パティを連れて2人だけで訪れています。ジョージを含めビートルズのメンバーは、富も名声も手に入れましたが、そうした物質世界の豊かさより精神世界の豊かさへ、つまり「人生の意味」を探究するためのインド志向だったのだ、と考えられます。この時期を境にしてジョージの食生活は「菜食中心」へと変わっていきました。パティは著書「パティ・ボイド自伝 ワンダフル・トゥデイ」(シンコーミュージック・エンタテイメント)の中で、2人がベジタリアンになった動機を記しています。

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松生恒夫

松生恒夫

昭和30(1955)年、東京都出身。松生クリニック院長、医学博士。東京慈恵会医科大学卒。日本消化器内視鏡学会専門医・指導医。地中海式食生活、漢方療法、音楽療法などを診療に取り入れ、治療効果を上げている。近刊「ビートルズの食卓」(グスコー出版)のほか「『腸寿』で老いを防ぐ」(平凡社)、「寿命をのばしたかったら『便秘』を改善しなさい!」(海竜社)など著書多数。

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