日本では「甲状腺未分化癌研究コンソーシアム」をつくり、分析していますが、生存例はわずか。診断から1年以上の生存は、レアケースなのが現実。がん専門医の私も、「最強・最凶のがん」としてすい臓がん以上に恐れています。
つらいがんだけに、痛みのケアはもちろん、精神的なケアのため早期から緩和ケアを受けることが不可欠。米甲状腺学会のガイドラインでも推奨されています。
首の腫れや痛み、声のかすれ、食事ののみ込みにくさなどを感じたら、ためらうことなく内分泌内科を受診し、触診やエコー検査を受けることが大切。さらにしこりの一部を採取して生検も重要です。受診はためらわずに。それが、今回の教訓といえるでしょう。
Dr.中川 がんサバイバーの知恵