整形外科を受診しても五十肩が良くならない理由 専門医が指摘

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

■原因を正しく追求できれば症状は治まる

 次に「腱板断裂」だ。肩の深部にある筋腱4本の総称が腱板で、加齢やケガで断裂し、肩の痛みや可動制限が生じるのが腱板断裂。凍結肩と同じく中高年によくみられる。

 腱板断裂の痛みの性質は動作途中での引っかかった痛みが多い。また断裂が大きくなると肩の主要な動力源が失われ、自分の腕すら持ち上がらなくなることもある。ただ、骨の問題でないためレントゲンでは写らず、画像検査はMRIか超音波検査が用いられる。

「肩の動作は腱板と、その周辺の筋群が共同で行っています。仮に一部の腱が切れても、断裂部で生じた炎症を注射で抑え、残存した腱板を断裂腱の損失を補えるまでリハビリで鍛えられれば、断裂が残ったままでも痛みなく治せます。ただし断裂の大きさやひどさによっては断裂部分をつなぐ手術が必要です」

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