独白 愉快な“病人”たち

肺がん・脳転移と闘う医師の関本剛さん「標準治療を信頼」

関本剛さん(提供写真)
関本剛さん(44歳/緩和ケア医師 関本クリニック院長)=肺がん(脳転移あり)

 2019年の秋、人間ドックのつもりで受けた胸部CT検査で4センチ大の肺腫瘍が見つかり、精密検査をしたらステージ4の肺がんで、しかも、大脳、小脳、脳幹への多発脳転移も発見されました。根治を目指す治療はなく、延命を目指した全身抗がん化学療法が最有力の選択肢。その標準治療を受けた場合、「残り2年」というのが平均的なデータです。

 現在、告知から約1年半が経ちましたが、まだ仕事を続けられていますし、じつは1月には家族でスキーも楽しみました。昨年「『残り2年』の生き方、考え方」という本を上梓しましたが、このまま2年を超えられたら「儲けもんやな」と思っています。

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