長引くマスク生活で頭痛が悪化…専門医が教える3つの改善策

マスク生活が当たり前となったが(C)共同通信社

 バルプロ酸の量をガイドラインより少なめにするのは、推奨量の根拠となる研究が欧米のもので、日本人には多すぎると臨床上で感じているからだ。バルプロ酸は眠気や食欲増進の副作用があるが、量を少なくすることでQOL(生活の質)に影響が出にくくなる。

 今年1月、片頭痛の初の抗体薬(病気の原因となる物質に対する抗体を作り出して薬にしたもの)が製造承認された。「従来薬が効かなかった患者に効果があるのでは」と注目されている。ただし、米国では注射1本約6万円と非常に高価だ。

 清水医師によれば「脳波の確認、バルプロ酸の処方、また片頭痛は帯状疱疹ウイルスが関係しているものもあり、その場合は帯状疱疹ワクチンを接種するなど、従来の方法で頭痛が改善する患者はかなりいる」とのこと。まずは既存の治療法が適切か、見直すところから始めてはどうだろうか。

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