アトピー性皮膚炎は症状を繰り返すのが当たり前な病気ではない

積極的な治療をしない医師もいる

「私の外来には全国から重症患者が集まってきます。しかし、そのような患者のうち、6割は当初重症であっても、従来の薬剤の使い方を変えることで良くなります。残り4割も、今は重症患者を対象にした新薬が開発され、改善が期待できる時代になっています」(片岡医師=以下同)

 アトピー性皮膚炎は、皮膚の素質アレルギー体質に、環境因子が加わって症状が出る。

「引き金はさまざまで、またさまざまな要因が絡み合って悪循環を起こしており、単一の原因だけで起きる病気ではありません。原因を探しそれを除去しさえすれば良くなる病気ではないのです。アトピー性皮膚炎の症状が頻回に再発を繰り返し、悪化しているのは、持続する炎症のために複数の悪循環が起きているため。まずは徹底して炎症を止めなければなりません」

 その第一選択が、ステロイド外用薬だ。

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